こんにちは、かいちょーです。
今回は漫画BECKの主人公である田中幸雄(コユキ)のムスタングをレビューしていきたいと思います。
漫画本編では、物語の後半で使っていたためにテレキャスターの影に隠れてイマイチ印象に残っていない人が多いかも。
このコユキモデルのムスタングは、フェンダージャパンからMG69 BECKという型番で発売されていたムスタングです。
製造期間が短く、ムスタングにして販売価格が10万円を超えていたことから、あまり出回っていないレアなギターの一本です。
漫画のキャラクターのシグネイチャーモデルというだけでも非常に珍しいギターなのですが、ムスタングのヴィンテージ・リイシューとしても完成度の高いギターなんですよ。
ちなみにコユキモデルのテレキャスターもフェンダージャパンから発売されていました。

こちらも結構珍しい年代のテレキャスターのリイシューになるので、気になる人は合わせて読んでみてください。
また、漫画のBECK本編を読んだことないよ!って人は今からでも全巻読むべし。
バンドマンなら共感できるところが多くて、絶対に楽しめるオススメの漫画ですよ。
Fender JAPAN MG69 BECKの仕様・特徴
1969年製のムスタングのリイシュー
コユキモデルのムスタングは、1969年製のムスタングを基に作られています。
そのため、ボディに『コンペティションライン』という線がボディに入っています。
1969年製のムスタングには、
- コンペティション・レッド
- コンペティション・バーガンディ
- コンペティション・オレンジ
この3つのカラーが販売されていました。
その中でも、このコンペティション・オレンジは他のカラーよりも生産数が少なく、生産が終了するのも早かったため本数が少なく非常にレアなギターです。
ヴィンテージのオリジナルであればだいたい40万円前後で販売されていますね。
私の知る限りでは、1969年製のムスタングのオレンジカラーのリイシューは、このフェンダージャパンから発売されたコユキモデルしか知りません。
BECKのファンでなくとも、ムスタングが好きな人にはたまらないギターなのではないでしょうか?
「コンペティション・オレンジのムスタングが欲しいけど、ヴィンテージを買うほどのお金は出せないよ!」って人にもピッタリのギターですよ。
ヘッド裏に犬のベックが!
コユキモデルの最大の特徴は、ヘッドの裏の犬マークです。
かわいいですよね(笑)
ちなみにペグにはシャーラーFkeyが採用されています。
ヘッドはボディと合わせたマッチングヘッドになっています。
Fenderロゴは白文字になっています。かなり珍しい仕様。
ヴィンテージとコユキモデルを比較してみた
せっかくなので、私の所有しているオリジナルの1969年製ムスタングとコユキモデルを比較してみたいと思います。

結果から言うと、細かい部分の作りは圧倒的にフェンダージャパン製のコユキモデルが良かったです。
ここはやはり日本製といったところでしょうか。
ヴィンテージのほうは、結構雑なところがありますね。
コンペラインの大きさが違う
ちょっと見ただけではわからないかもしれませんが、ボディに入ったコンペラインの大きさが違います。
こちらがコユキモデルのコンペライン。
こっちがヴィンテージのコンペライン。
ちょっとだけサイドの2本が太いことがわかります。
スライドスイッチが違う
ピックアップ切り替え用のスライドスイッチの構造がちょっと違うみたいですね。
コユキモデルのスライドスイッチ。
ほかのフェンダージャパン製のムスタングに使われているものと同じものだと思います。
たぶん国産パーツ。
こちらはヴィンテージのスライドスイッチ。
細かい仕様や詳細はわからないですが、あきらかに別物だということがわかります。
まあ使っている分には機能面での差はまったく感じられないので、とくに気にしなくても良い部分だと思います。
ボディのコンターの深さが違う
ちょっとわかりづらいのですが、脇腹に当たる部分のえぐれ(コンター加工)の深さが違いますね。
こっちがコユキモデル。
こっちがヴィンテージです。
コンターの部分がやや広くて深いのがわかりますか?
もっともヴィンテージのほうは手作業で加工されている可能性が高いので、個体差とも言えるかもしれませんね。
ボディの丸みが違う
これも近くで実際に比較しないとわかりづらい違いですね。
ボディの丸みが違います。
奥がヴィンテージで、手前がコユキモデルなんですけど、コユキモデルのほうのボディは丸みが強いです。
それに対してヴィンテージモデルのほうは少し角ばっています。
音の違い
みんなが気になるのがヴィンテージとの音の違いでしょう。
音の良し悪しでいうと、私はヴィンテージのほうが断然好きですね。
まず、生鳴りが全然違います。いや、マジで。
実際に弾き比べたら10人中10人全員が違いがわかるレベルだと思います。
なんで同じ形のギターなのにこんなに違うの?ってかんじ。
ギターは不思議ですね。
また、ヴィンテージのほうがなぜかチューニングが狂いにくいです。
アームを使っても安定しています。
ペグなんて経年劣化でサビついてきてるのにホント不思議。
ヴィンテージギターに対して特別な信仰があるわけではないですけど、今回の比較ではヴィンテージのムスタングのほうが良い!とハッキリいえる結果になりましたね。
とはいえ、コユキモデルが悪いギターというわけではないです。
普通に使えるムスタングですし、自分好みに改造するのだってありです。
個人的には、ただでさえ数の少ない1969年製ムスタングのコンペティション・オレンジカラーのリイシューというだけでも存在価値があるギターだと思います。
Fender Japan MG69 BECK のまとめ
今回はコユキモデルのムスタングを紹介しました。
BECKのファンだけではなく、ムスタングが好きな人にもオススメできるギターだと思います。
もう新品では売っていないので、入手しづらいの難点ですね。
年間で2~3本ぐらいは売られているのを見かけます。
欲しい人はデジマートに張り付いたり、ヤフオクやメルカリで探したりしてみてください(笑)
それではまた。
ムスタングについてのまとめ記事はこちら↓

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