こんにちは、かいちょーです。
今回はBOSSのマルチエフェクター「GT-100」をレビューしていきたいと思います。
GT-100は2012年に発売された、当時のBOSS製マルチエフェクターのフラグシップモデル。
既に発売されてから8年以上経っていますが、まだまだ現役で使えるマルチエフェクターです。
プロの間でも使用している人が多い機種ですね。
現在は、GT-1000が発売されたことで、GT-100はBOSSのフラッグシップモデルではなくなりました。
しかし、いまだに販売は続いており、今なおプロ・アマ問わずに人気のマルチエフェクターです。
(2024/01/09 20:23:15時点 Amazon調べ-詳細)
GT-100の仕様・特徴
ここでGT-100のスペックを確認しておきましょう。
GT-100の大きさ・重さ
GT-100本体のサイズは、幅542mmx奥行き271mmx高さ102mm
重量は4.8kgとなかなかの重量級。
ケースに入れて運ぶことも考えれば、実際にはもっと重くなると想定しておきましょう。
腰痛持ちにはちょっとキツイ。
GT-100の見た目
真っ黒で重厚なルックスのGT-100。
ひかえめに言ってカッコイイ。
触ってみるとわかりますが、手触りも良く、金属製の筐体は高級感があります。
この色と質感は私は大好きです。
あまりギラギラしすぎると安っぽく見えますからね。
GT-100のここが凄い!
細かいスペックは別にして、GT-100の凄いところを紹介しますね。
作れる音のバリエーションが凄い
とにかく搭載されているエフェクトの数が凄い。
エフェクトの数が凄いということは、それだけたくさんの種類の音が出せるってこと。
使える音から飛び道具まで、まず物足りないなんてことはないはず。
音作りの度に新しい発見がありそう。
っていうか死ぬまで使いこなせるかが心配なレベルの多さ。
ルーパー機能を搭載
GT-100はフレーズ・ループ機能を搭載。
最近ではまるでオマケのように各社のマルチエフェクターにルーパーは搭載されていますよね。
ルーパーとは、ギターのフレーズをリアルタイムでレコーディングして、それを繰り返して再生する機能のことです。
最大録音可能時間は以下のとおり。
【GT-100 Ver.2】
モノラル(最大):32秒
ステレオ(最大):16秒
【GT-100 Ver.1】
モノラル(最大):38秒
ステレオ(最大):19秒
基本的に、現在販売されているGT-100はVer.2なので、最大録音可能時間は32秒と考えて良いでしょう。
センドリターン機能が嬉しい
「どうしても使いたいペダルがある!」
そんな時に役に立つのがセンドリターン機能。
GT-100にはこのセンドリターン機能があります。
この機能を使うことで、好みのコンパクト・エフェクターをGT-100に組み込むことができます。
しかも、GT-100は接続順を自由に決めることができるので、自由度がハンパない!
出力先を選べる
GT-100はOUTPUT SELECTがあり、出力先に合わせて最適化したサウンドが出せるようになっています。
- JC-120・・・ JC-120 のギター用入力に接続する場合
- SMALL AMP・・・小型のギター・アンプに接続する場合
- COMBO AMP・・・JC-120 以外のコンボ・タイプに接続する場合
- STACK AMP・・・スタック・タイプのギター・アンプの ギター用入力に接続する場合
- JC-120 RETURN・・・JC-120 の RETURN に接続する場合
- COMBO RETURN・・・コンボ・タイプのギター・アンプの RETURN に接続する場合
- STACK RETURN・・・スタック・タイプのギター・アンプの RETURN に接続する場合の
- LINE/PHONES・・・ヘッドホンを使う場合や、キー ボード用アンプ、ミキサー、デジタル・レ コーダーなどに接続する場合
この機能のおかげで、どんなライブハウスやスタジオでも自分の音が安定して出せます。
安定して自分の音が出せるっていうことは、それだけ演奏に集中できるってこと。
PCとの連携ができる
GT-100では、Mac/Windows共に利用可能な『BOSS TONE STUDIO』が使えます。
これは同じくBOSSのGT-1やME-80でも使えるソフトですね。
極端な話、自分で音作りができなかったり面倒だったら、ダウンロードしてそのまま使うなんてこともOK。
じつはこんな使い方もできることはあまり知られていない。
オーディオ・インターフェースとして使える
これも最近のマルチエフェクターでは当たり前のように搭載されている機能ですね。
GT-100は少し前に発売されたマルチエフェクターですが、ちゃんとオーディオ・インターフェースとしても使えます
DTMをしている人も安心だね。
オーディオ・インターフェースとして使うには、パソコンとDAWソフトだけあればOK。
GT-100があれば、宅録用にわざわざオーディオ・インターフェースを購入する必要がなくなります。
ただ、あくまでもオマケのような機能なので、本格的にDTMをしている人には機能的に物足りないことも。
当たり前ですが、ボーカルを録音することはできません。
あくまでギター用のオーディオインターフェイスということです。
弾いてみた動画を作ったりなんかはこれで充分できますけどねー
GT-100の歪み系って使えるの?
正直、かなり使える。というのが率直な感想。
よくマルチの歪みは使えないと言われますが、GT-100の歪みはかなり使える。
ライブでギターの音を聞いていて、「あっ、これはマルチの音だ」みたいなことにはならないでしょう。
よほどこだわらない限りは、GT-100の歪みで物足りなくなることはないと思います。
GT-100には最新のDSPチップとCOSM技術によるモデリングアンプと歪みエフェクターが搭載されています。
搭載されているモデリング・アンプと歪みエフェクターの数と種類は以下のとおり。
モデリングアンプ
ADVANCED AMPとVINTAGE AMPの2種類のカテゴリーに分かれています。
ADVANCED AMP
全8種類。
ビンテージ・アンプのモデリングをはるかに超えたオリジナル・モデリングアンプ。
- NATURL CLEAN・・・素直なクリーン・サウンド
- FULL RANGE・・・周波数レンジが広い、非常にフラットな特性のアンプサウンド
- COMBO CRUNCH・・・ ピッキングのニュアンスを忠実に再現できるクランチ・サウンド
- STACK CRUNCH・・・ピッキングの強弱に応じて反応する心地よいクランチ・サウンド
- HiGAIN STACK・・・ビンテージ Marshall に モデリング技術によって特別な改造を施したハイ・ゲイン・サウンド
- POWER DRIVE・・・幅広いシチュエーションに対応できるストレートなドライブ・サウンド
- EXTREM LEAD・・・周波数特性の偏りを抑えた、新感覚のサウンド
- CORE METAL・・・究極のメタル・サウンドを追求してチュー ン・アップされた大型スタック・サウンド
VINTAGE AMP
全17種類。
ヴィンテージアンプをパーツ・レベルから徹底解析して再現したモデリングアンプ。
- JC-120・・・お馴染みJC-120のモデリング
- CLEAN TWIN・・・Fender Twin Reverbのモデリング
- PRO CRUNCH・・・Fender Pro Reverb のモデリング
- TWEED・・・Fender Bassman 4×10”Comboのモデリング
- DELUXE CRUNCH・・・Fender Deluxe Reverbのモデリング
- VO DRIVE・・・VOX AC-30TB のドライブ・サウンドのモデリング
- VO LEAD・・・VOX AC-30TB のリード・サウンドのモデリング
- MATCH DRIVE・・・Matchless D/C-30 の左インプットに入力したサウンドのモデリング
- BG LEAD・・・MESA/Boogie コンボ・アンプのリード・ サウンドのモデリング
- BG DRIVE・・・MESA/Boogie の Treble SHIFT Sw をオンにしたときのサウンドのモデリング
- MS1959 I・・・Marshall 1959 のインプット I に入力したサウンドのモデリング
- MS1959 I+II・・・Marshall 1959 のインプット I と II をパラレル接続したサウンドのモデリング
- R-FIER VINTAGE・・・MESA/Boogie DUAL Rectifier のチャンネル 2 VINTAGE モードのモデリング
- R-FIER MODERN・・・MESA/Boogie DUAL Rectifier のチャンネル 2 MODERN モードのモデリング
- T-AMP LEAD・・・Hughes & Kettner Triamp の AMP3 のモデリング
- SLDN・・・Soldano SLO-100のモデリング
- 5150 DRIVE・・・Peavey EVH5150 のリード・チャンネルのモデリング
※これに加えて、自由にカスタマイズできる「CUSTOM」があります。
歪み系エフェクター
こちらも「ADVANCED」と「VINTAGE」の2種類のカテゴリーに分かれています。
ADVANCED
全10種類。
- MID BOOST・・・中域に特長のあるブースター
- CLEAN BOOST・・・クリーンブースター
- TREBLE BOOST・・・ブライトな特性のブースターで
- CRUNCH・・・アンプの歪みの要素を加えた、ツヤのあるクランチ・サウンド
- NATURL OD・・・自然な感じの歪みが得られるオーバードライブ・サウンド
- WARM OD・・・暖かみのあるオーバードライブ
- FAT DS・・・太い歪みが得られるディストーション・サウンド
- LEAD DS・・・オーバードライブの滑らかさとディストーションの深い歪みを両立させたサウンド
- METAL DS・・・ヘビーなリフを演奏するのに最適なディストーション・サウンド
- OCT FUZZ・・・倍音成分が豊かなファズ・サウンド
VINTAGE
全11種類。
- BLUES OD・・・ボス BD-2 風のクランチ・サウンドのモデリング
- OD-1・・・ボス OD-1 のサウンドのモデリング
- T-SCREAM・・・Ibanez の TS-808 のサウンドをモデリング
- TURBO OD・・・ボス OD-2 風のハイ・ゲインなオーバードライブ・サウンド
- DIST・・・オーソドックスなディストーション・サウンドのモデリング
- RAT・・・Proco RAT のサウンドをモデリング
- GUV DS・・・Marshall の GUV’NOR のサウンドをモデリング
- DST+・・・MXR の DISTORTION+ のサウンドのモデリング
- METAL ZONE・・・ボス MT-2 のサウンドのモデリング
- 60S FUZZ・・・FUZZFACE のサウンドのモデリング
- MUFF FUZZ・・・Electro-Harmonix の Big Muff π のサウンドのモデリング
※これに加えて、自由にカスタマイズできる「CUSTOM」があります。
これらを組み合わせてサウンドを作れるGT-100は、やはりマルチエフェクターの完成形の一つといえるでしょう。
(2024/01/09 20:23:15時点 Amazon調べ-詳細)
GT-100の空間系って使えるの?
結論:超使える
はっきり言ってGT-100で、できないことはないと言えます。
エフェクトの数と種類、音質に関しても文句なし。
これ以上のクオリティは必要なの?ってレベル。
多分、自宅にあるコンパクト・エフェクターを全部処分しても困らないんじゃないかな。
GT-100の操作性ってどう?使いやすい?
説明書を見なくても使えるか?と言われたら多分無理。
最低限のことはやはり覚えないと使いこなすのは大変でしょう。
しかし、最近のマルチエフェクターの中では、かなり使いやすい部類だとは思います。
GT-100はデュアル・ディスプレイ搭載。
液晶画面が2つあることによって、今までは何回もポチポチとボタンを押して設定する回数が格段に減りました。
この点だけ見ても、他のマルチエフェクターと比べて操作性は格段に良いです。
唯一残念な点は、モノクロなところ。
BOSSはなぜかカラー液晶を採用しないんですよねー。
EZトーン機能
マルチエフェクターの操作が苦手な人でも、EZトーン機能を使えば簡単に好みのサウンドが作れます。
画像のように、さまざまなジャンルの音がGT-100に内蔵されているので、そこから好きな音を選びます。
そしてそれをもとに調節して音作りを行う機能です。
簡単にそれっぽい音が作れちゃいます。
実際に体験してもらえればどれだけ簡単なのかわかってもらえるのですが、かなり直感的に操作が可能です。
他の同クラス帯のマルチエフェクターよりは音作りもやりやすいのではないでしょうか。
スイッチの間隔が絶妙
マルチエフェクターって、結構スイッチの間隔が狭くて踏み間違ったりするんですけど、GT-100は筐体が大きめなので靴を履いていても踏みやすいです。(参考までに、私の足のサイズは28センチです)
これってマルチエフェクターを使うときに、けっこう重要なポイント。
MS-3とかはスイッチの間隔が狭くて、何度か踏み間違ってしまった経験があります。
さらに操作性を求めるなら
しかし、操作性だけ比べるなら、同じくBOSSのME-80のほうが操作性は良いでしょう。
多機能ゆえの宿命。GT-100は覚える項目が多いです。
GT-100を使いこなす自信がどうしても持てない人は、ME-80を検討してみてもいいかも。
使いやすさで言えば、ME-80は今までのどのマルチエフェクターよりも使いやすい。
GT-100は重すぎデカすぎ
GT-100が素晴らしいマルチエフェクターということはここまで読んでくれた人ならわかったと思います。
しかし、GT-100には大きな欠点があります。
それは、とにかく重いということです。
重いということは、それでか頑丈で耐久性が高いということでもあるのですが、重量4.8kgは伊達じゃない。
ケースや電源も含めれば6kg近くの重量になる場合も!
GT-100が素晴らしいマルチエフェクターでありながら、手放す人の理由の大半は多分これ。
自前のアンプやラックエフェクターを運んだりする労力に比べれば、そんなに大したことないかもしれませんが、それでもやはり大変です。
普段の移動手段が車メインの人は良いですけど、自転車や徒歩がメインの人は大変かもしれません。
でも大きいし重いよ〜って人にはGT-1がおすすめ。
音質はGT−100譲りなので、文句なし。
ただ、あくまでGT-100の廉価版なので、省略されている機能もあるのでご注意を。
GT-100のまとめ
いかがでしたか?
発売されてから8年以上経ったマルチエフェクターですが、まだまだGT-100は音楽シーンの最前線で通用するスペックを持っています。
GT-100の価格はたしかに少し高いかもしれません。
しかし、性能を考えれば価格以上の性能を持ったマルチエフェクターでしょう。
GT-100があれば、コンパクト・エフェクターはいらないんじゃね?っていうレベル。
そして最近はマルチエフェクターにも高級化・ハイエンド路線が流行っています。
BOSSのGT-1000なんかも、実売価格で10万円ぐらいしますからね。
マルチエフェクターに10万円も20万円も出すのはちょっと・・・でも音質にはこだわりたい。
こんな人にはGT-100がベストな選択かもしれません。
それではまた!
(2024/01/09 20:23:18時点 Amazon調べ-詳細)
最新記事 by かいちょー (全て見る)
- 【レビュー】スクワイヤーのSUPER SONIC(スーパーソニック)買っちゃった - 2022年4月2日
- 【レビュー】オアシスのノエル・ギャラガー モデル「Epiphone SUPERNOVA 」 - 2021年8月14日
- 【レビュー】Epiphone Riviera(リビエラ)ってどんなギターなの?【セミアコ】 - 2021年8月13日
- 【レビュー】生形真一モデル 「Epiphone Shinichi Ubukata ES-355 Outfit-Ebony」【シグネイチャー】 - 2021年8月11日
- Fenderの公式オンラインショップで限定モデルのギターが売られている件 - 2021年7月28日