今回は、フェンダージャパン製のストラトキャスター「ST62」について紹介していきたいと思います。
このST62という型番のギターは、フェンダージャパンの中でもかなり売れた人気機種の一つ。
そのため、中古の球数も多く、楽器屋やリサイクルショップでも見かけることが多いです。
長い間販売されていたということもあり、細かい仕様や型番などの種類が多い機種。
「自分の持っているST62の正確なモデル名がわからない!」
っていう人は意外に多いかも。
Fender Japan ST62の仕様・特徴
ST62の62ってどういう意味なの?
これは、1962年製のストラトキャスターの復刻モデルという意味です。
Fenderのストラトキャスターは、1954年から販売が開始されました。
販売されていく中で、何度も仕様が変更されてきたという経緯があります。
その中でも、とくに人気のある年代が1962年製のストラトなんです。
数多くの有名なアーティストが使ってきたことも、人気の理由の一つですね。
フェンダージャパンのギターは、基本的に復刻モデルが多いです。
ST-62も、その中の一本というわけですね。
ST62のあとに付いてる数字の意味は?
ST62-58とか、ST62-70とかいうふうに数字が付いているのを気になったことはありませんか?
この数字は、当時の販売定価を表しています。
つまり、58だったら58000円、70だったら70000円といったかんじです。
フェンダージャパンは何度も価格改定が行われているので、ここの数字には色々なパターンがあります。
ST62のUSとTXの違いは?
ST62のあとにUSとかTXとかアルファベットが付いているのを見たことはありませんか?
このUSとTXの違いは2つだけ。
ボディに使われている木材とピックアップが違います。
- USは、バスウッドボディにUSビンテージピックアップ
- TXは、アルダーボディにテキサススペシャルピックアップ
当時のフェンダージャパンの中での位置づけは、ST62-USが下位機種で、ST-62-TXが上位機種という設定でした。
そのため、このような差別化が行われていたんですね。
オリジナルのストラトキャスターにはアルダー材が使われています。
つまり、より本物に近いのはTXのほうということで人気がありました。
また、テキサススペシャルピックアップ(通称テキスペ)はFenderの中でも非常に人気の高いピックアップ。
これがはじめから搭載されているというのも人気の理由でしたね。
では、ST-62-USのほうは良くないのか?といえばそうでもありません。
USはバスウッドボディなので、3kg前半と軽量な個体が多いです。
軽いギターを好む人はUSを選択するのも全然ありでしょう。(実際に私がそうw)
価格も安いので、自分で改造を楽しむ人にもピッタリとも言えます。
Fender Japan ST57との違い
ST57もST62と同じくらい見かけたり聞いたことがあるでしょう。
ここまで読んでくれた人はなんとなくわかったと思います。
そのとおり、ST57は1957年製のストラトキャスターの復刻モデルなんです。
ST62との違いは、
- 指板材(ST57はメイプル指板、ST62はローズ指板)
- ネック(ST57のほうが太め、ST62は細め)
- ピックガード(ST57は1プライ、ST62は3プライ)
- プラスチックパーツの色が違う(ST57はホワイト、ST62はミントグリーン)
以上の4点が主な違いです。
ST57とST62のどっちが良いか?ということではなく、このあたりは完全に好みなので、見た目や音で気に入ったほうを選べばOKだよ。
ギターの指板に関する記事はこちら↓
Fender USAとの違い
フェンダージャパンとUSAの値段の違いに驚いたことはありませんか?
私はあります(笑)
だって倍以上の差がありますからね。
USAにも、1960年代のストラトの復刻モデルはあります。
それではST62とは何が違うのでしょうか?
塗装が違う
USA製の復刻版は、基本的にラッカー塗装が採用されています。
ST62はポリ塗装。(ごく一部の限定モデルを除けば)
ラッカー塗装は作業工程に手間がかかるため、USA製は塗装の面でどうしてもコストが高くなってしまいます。
パーツの規格が違う
USA製はインチ規格のパーツが使われています、
ST62をはじめ、日本製のギターは基本的にミリ規格のパーツが使われている。
そのため、本当に僅かにですが、使われているパーツの形状や質が違ったりします。
これはFenderに限った話ではないでの、知識として覚えておくとパーツ交換や改造のときに役に立つよ。
ハードケースの有無
Fender USAのギターには、基本的にハードケースが付属してきます。
対して、Fender JAPANのギターを購入したときに付いてくるのはソフトケースになります。
このソフトケース、かなりペラくて実用度が低い。
Fender Japanはこういった部分でコストカットしますよね・・・
その分、Fender JAPAN製のギターは手の届きやすい価格設定になっているとも言えますね。
でもST62はおすすめのギターだよ
さて、ここまでST62と他のモデルの違いについて書いてきました。
結論から言うと、ST62はかなりオススメのギター。
だって、日本製で造りも良くて低価格で入手可能なんですよ?
それでいて、ちゃんとFenderのストラトの音がするんだから。
ネックも細めで、手の小さな人でも違和感なく弾けるフィーリング。
初心者から上級者まで、長く愛用できる一本になること間違いなしです。
ST62はカラバリがすごい!
販売されていた期間が長かったせいか、ST62はカラバリが豊富。
私の把握している限りでも、
- オリンピックホワイト
- ヴィンテージホワイト
- ブラック
- 3トーンサンバースト
- キャンディアップルレッド
- オールドキャンディアップルレッド
- フェスタレッド
- ダコタレッド
- レイクプラッシドブルー
- オールドレイクプラッシドブルー
- カリフォルニアブルー
- ソニックブルー
- ダフネブルー
- レボルイエロー
- オーシャンターコイズメタリック
- シェルピンク
- インカシルバー
- ゴールド
などなど、ここに挙げた以外にも限定モデルや限定カラーが存在するはず。
ちなみに私のST62はヴィンテージホワイトです。
ST62なら、お気に入りの色のストラトがきっと見つかるはず。
ST-62が欲しい人は
ちなみに、ST62は既に生産が完了しており、「Fender MIJ Traditional 60s Stratocaster」と名称を変えて販売されています。
ST62が欲しい!って思った人は、これを買えばOK。
Fender Japan ST62 のまとめ
Fender JAPANの定番機種、「ST62」についてまとめてみました。
ST62は、
- 1962年製のストラトキャスターの復刻モデル
- ボディがアルダー材
- 指板がローズ
- ネックが細めのグリップ
- ピックガードが白・黒・白の3プライ
- ミントグリーンパーツを使用
- テキサススペシャルかUSヴィンテージピックアップ
というのが特徴です。
ST-62がどんなギターで、他のモデルと何が違うのかわかりましたか?
まとめるなら、ヴィンテージスタイルが好きならST62を買えばOK。
とにかく弾きやすいギター、モダンなスタイルが好きならプレイヤーシリーズを選べばOK。
改造ベースで楽しむのもあり。
中古で安くST62を入手してゴリゴリに改造するのも楽しいはず。
以上、「Fender Japan ST62」 についての説明でした。
ぜひ、理想のストラトキャスターを見つけてみてくださいね。
それではまた。
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